cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

大家さんは毛皮マダム

 ボローニャでのアパートは一人暮らしをリクエスト。
 ほとんどの短期留学生は、学校に斡旋してもらうと思うのですが、どんな家かは行ってみないと分からないというのがコワいところ。
 とにかく、熱いシャワーが15分以上でてくれて、隣の人が変質者じゃなくて、夜静かなところでありますように。
 しかし、着いた先は予想外に立派なパラッツォ(お屋敷)。門についている防犯カメラが静かにこちらを向きます。ドキ。
 「ほんとにここ?」「間違いない?」。運転手のおじさんと一緒に、住所と表札を二度確認。間違えてゼーゼマン家に来ちゃった「ハイジ」の心境です。お山(シエナ)に帰りたい。。。
 そして、香水の香りとともに現れたのは、毛皮のコートを着たマダム!!
 「まぁ、よく来てくれたわね。お料理を勉強するんですって。ワタシもお料理大好きよ〜。おーほほ」。耳には真珠、指にはダイヤ、タイツは紫と黒のストライプ(←これが一番強烈だった)。
 マダムのお家は、息子さんが3人、お手伝いさんが3人、執事さんが一人、お庭係、コックさん、運転手さんまでいる大所帯。コックさんがいるから料理する機会がないのがお悩みだそうです。おほほ。
 契約のため伺ったご自宅は、まるで美術館。アンティークな調度品や家紋入りのヴェネチアングラスにウットリ。リビングを始めトイレの壁やタオルにまで金の天使が刺繍されていました。


 さて、私が住むのは、中庭をはさんだ向かい側にある建物の一室。ロフト付きで、1階に15畳くらいのリビングとキッチン、2階(ロフト)に寝室と勉強部屋があります。
一通りの調味料もそろっていて、お鍋もナイフも新品。冷蔵庫には、水・ビール、「卵・パルミジャーノチーズ、牛乳、バター(エミリア・ロマーニャ料理4点セット)」まで準備されています。これならすぐに料理が作れる〜。(↑写真:この日のご飯)
 買い出しに行こうとすると、中庭で家政婦のジュリアさんに呼び止められます。
「お買い物は私たちがしますので、必要なものがありましたらなんでもおっしゃってください」。ひぇ〜。でも自分で行きたいんです〜(←庶民)
 このジュリアさんには、市場やクリスマス市につきあってもらったりと(←結局ついてきてもらった)、本当によくしていただきました。
 心細いとき、困ったとき、必ず誰かが助けてくれるイタリア。人のやさしさが身にしみます。心の中では、日本で外国人が困っていたら助けてあげようと思うのですが、思っているだけでなかなか行動にはうつせず・・・。いや、次は必ずと誓うのでした。。  
 そうそう、もう一人大事な人を忘れていました。
「marioです〜。ばかです〜」(日本語)が口癖のこの方↓。第一印象は「クネクネしている???」。詳しくは次回・・・・・。