愛媛県今治市「タオル美術館」

　　
　タオルの美術館？ 最初聞いたときは「え？」っと思いました。
「すごくステキな場所よ。是非行ってきて」と砥部で会った女性陶芸家の方に薦められなければ、おそらく来なかったと思います。
　松山から西に車で１時間。全国一のタオルの生産地・今治から、さらに小高い丘を目指して走ります。
　美術館では、タオルの製造工程を見ることができ、、そして多方面で活躍するデザイナーやイラストレーターの「タオルアート」に出会える日本で唯一の場所です。
　中でも、「タオルでできることはなんだろう？」。その試みを心から楽しんでいるように見えるのが、童話作家の俣野温子さんの作品。
音符が踊りだしてきそうなビート感あふれるデザインの数々。メランコリックな表情の人形たち。その自由自在な表現力は、もはやタオルであってタオルでなし。
　独特のやわらかな発色と質感が生み出す世界に包まれて、そのまま部屋から動きたくないような、ずっと夢見ていたいような不思議な気持ちになりました。