cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

田舎の隠れ家・「L'AIR SACRE」

  「イギリスのご飯はおいしくない」。そんな風に言う人が多いのは残念なことです。
でもそのイメージは間違い。なぜなら、イギリスには、ローストビーフやミートローフ、野菜のキャセロールなど、オーブンやお鍋を使ったイギリスならではのお料理がたくさんあるからです。
 そして、絶対はずせないのが、とびきりおいしい「朝ごはん」。カリっと焼けた薄くて小さなトーストにカッテージチーズとハチミツ、またはスクランブルエッグをたっぷりとのせて。 あるいは、リンゴやプルーンのソースを添えた厚切りのローストハムやフライパンで焦げ目をつけたソーセージを・・・。
 そうそう、パブで食べた「ケイジャリー」と呼ばれるタラの入ったカレーピラフも思い出深い一皿です。ランチを減らして朝に全力投球したいほど、そのメニューは充実しています。
 もう一つ。イギリスの食を語る上で欠かせないのが、「お茶の時間」。子供の頃の愛読書「くまのパディントン」では、マーマーレードサンドウィッチで「おじゅういちじ(11時)」を楽しむ様子が、「メアリーポピンズ」では「バターつきパン」や「オートミールクッキー」をつまむ「午後のお茶」が描かれていました。幼心に、その光景を想像しては、憧れのため息をついたものです。
        
 優雅なハイティーに思いをはせても、イギリスにはそう簡単にいけないのが悲しいところ。しかし、こないだ、家から車で1時間ほどのところに、イギリス風のカフェを見つけました。
 上の写真が、香川県木田郡にある「L'AIR SACRE」です。イギリスの田舎にあっても不思議ではないような一軒家のカフェ。
 でもこう言っちゃ何ですが、まわりは田んぼばかりの何もないところ。それなのに、車で乗り付ける(車でしか絶対ムリだけど)人が次から次へと・・・。すごいなぁ。こんなとこまで来るなんて。って私もその一人か。はは。
 元は、イギリス好きのオーナーが始めたイングリッシュガーデンのお店。広い敷地にはうっそうと木がおいしげり、まさに秘密の花園といった雰囲気です。
 ただし、お店の人は「ガーデニング」が本業ですので、いたせりせりつくせりというわけにはいきません。お茶のセット一式は、自分で庭まで運ばなくてはいけないのです。
「どんくさい」に「超」がつく私は、お盆にのせた高価な食器(シュガーポット一つが1万8千円ですから)をガタガタ鳴らし、冷や汗もので歩きました。割らなくてよかった。ほほ。
※「L'AIR SACRE」→香川県木田郡三木町氷上5308/087-864-4568