cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

Macarons D'amiens (アミアンのマカロン)


 パリから電車で1時間10分。フランス北部・ピカルディー地方にある「AMIENS(アミアン)」に行ってきました。北の小さなヴェネチアとよばれる運河の街には、世界遺産に登録されているフランス最大のノートルダム寺院アミアン大聖堂」や、『十五少年漂流記』『80日間世界一周 旅行』の著者「ジュール・ヴェルヌ」が晩年を過ごした家などがあります。しかし、今回は観光ではなく、別の目的があったのです。それは「アミアンのマカロン」を食べること。
 フランスの地方には様々なマカロンがありますが、「アミアンのマカロン」の歴史は、13世紀後半にまでさかのぼるそうです。最近目にする華やかなマカロンとは違い、とても素朴なお菓子。厚さは約1cm。クッキーのようなまあるい形。卵白・はちみつ・アーモンドの粉にアプリコットやリンゴのジュレを入れるのが特徴。お菓子屋さんのウィンドウに並ぶのは、金色の包み紙にくるまれたマカロン。中身はいったいどんな感じなのでしょう。いろいろ試してみたいと思い、三軒のお店で買ってみました。 
 いつにもましてしつこい内容です(おほほ)。たたみます。


「DOUCEURS&GOURMANDESES」



 一軒目は、「DOUCEURS&GOURMANDESES」。カテドラルの正面から歩いてすぐの場所にありました。お菓子だけではなくハムやソーセージ総菜なども扱っている食材店。6コ入り4.9ユーロのマカロンを購入。お店のおじさんが、「一個おまけね」と袋とは別に手渡ししてくれます。なんていい人(←目に星)。お店を出て、すぐに試食。生地はしっとり。ハチミツの香りがふんわり。表面にひびはなく、見た目はクッキーそのもの。やさしい味わいです。

「ANZOU」



 二軒目は、「ANZOU」。このお店はショコラティエで、アミアン、エヴルー、ルーアンルアーブルに支店があるようです。店内はかぐわしいチョコレートのアロマで満ちています。目があった他のお客さんと「Ca sent bon!(ササンボン=いい香り!)」と言い合ってニッコリ。店員さんが「試食はいかが」と声をかけてくれたので2つほど味見させていただくことに。はふー。幸せ。あ、でもマカロン買いにきたんでした(忘れちゃいかん)。Anzouのマカロンは、他の二軒に比べひとまわり大きめ。割とサクサクしていてビスケットに近い感じです。甘味は控えめ。クセもほとんど感じません。ショコラティエが作っているせいか、高級感のあるマカロンでありました。4個入り4.9ユーロ。



「Jean Trogneux」



三軒目は、今年で創業140周年を迎えた「Jean Trogneux(ジャン・トロニュー)」。ウィンドウにはアミアンのもうひとつの名物である瓦型のチョコレート菓子「TUILES(チュイール)」も並んでいます。パンやサブレなどマカロン以外のお菓子も豊富。ジャン・トロニューのマカロンは、アーモンドの香りが豊か。ザクザクした食感。内側はネッチリ&シットリ。焼きが深いため、外側はカリっとした感じが残っています。小さいけれど食べ応えあり。12個7.8ユーロ。1個からも買えました(@0.7ユーロ)。





 お皿に並べてみました。左から、Jean Trogneux、DOUCEURS&GOURMANDESES、ANZOU。大きさ、焼きの深さ、生地の空気感など、少しずつ違うのが分かります。


 カットした断面もパチリ(←ひま人)。左のJean Trogneuxが一番ネチっとしていて、右のANZOUがさっくりタイプ。あくまで私の印象ですけど、Jean Trogneuxのものがクラッシックで、アーモンドプードルの配合が多め。ANZOUの少しアレンジされていてバターの分量が多いのかと。同じアミアンのマカロンでも、作り手によってそれぞれのこだわりがあるのだなぁと思いながらいただきました。





 番外編。アミアンのマカロンは売っていなかったけれど、とてもステキだったお菓子屋さん「PETIT POUCHT」。シトロンタルトのメレンゲの絞り方に目が釘付け。あれマネしたい(じと目)。クロワッサンも美しく&美味でした。。住所がわからないんですけど、駅から延びる目抜き通り「RUE DELANBLE」にありました。


 アミアンは、とても可愛らしい町なので、もっとゆっくりしたかったのですが、今回はマカロンのみで時間切れ。
いつかまたパリに行く機会があったら、足をのばしてみたいです。