OUI!CHEF!
製菓クラスは、二人のシェフが担当しています。いかにもパリっ子という洗練された雰囲気のシェフ・ディディエ。サンタクロースのようにふっくらとしたシェフ・クリスチャン。
性格も見た目も異なる二人ですが、教え方も違います。どっちが正しいんだと戸惑うこともしばしば。でも、シェフの数だけレシピがある、ということで、臨機応変に対応するようにといわれています(無理ですっ;;)。
最初に教えられたのは、わかったら「OUI!CHEF!(ウィ・シェフ)」と答えること。でもこの言葉、なかなかスラリとでてきません。
ボーっとしていると、通りかかるほかのシェフたちが「OUI!CHEFだよ!」と口パクで合図していきます。
シエナとボローニャで料理学校に通ったときは、先生も生徒もファーストネームで呼びあえたのに、とてもそんな空気ではありません。ここではシェフは別格。神様のような存在です。
そういえばマルコ(ボローニャの先生)は、自分のことを絶対に「シェフ」とよばせませんでした。「シェフってよばれるのは特別に選ばれた人。僕はコック。シェフじゃないんだ」。
歩き方、身のこなし、シェフたちの動きは、ひいきめもあるかもしれませんが、無駄がなく美しいです。一日中たちっぱなしのはずなのに、だらけたポーズは一度もみたことがありません。
彼らの鍋のつかみ方、ナイフの扱い方、ひとつひとつを記憶に刻んでいこうと思います。
一週目は、焼き菓子を中心に作りました。ウィークエンドケーキ(シトロン)、各種パート(生地)、オレンジ風味のエクレア、ルリシューズ、りんごのタルト、ピティビエ、バナナケーキ(写真)ブリオッシュなど15種類。写真↑はキャラメルマカロン。
授業中に試食し、作った台は個々に持ち帰ります。多い日は3ホール下げて帰ることも。え、どうしているかって? OUI、CHEF! 食べますとも!もちろん!(できるかぎり・・・ )