cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

Tarte aux Pommes(タルト・オ・ポム)


 数年おきにやってくる「バター不足の危機」。
ご存じのとおり、今回は非常に深刻でして、わたくしも9月くらいから、金策ならぬバター策にかけずりまわっていました。
しかし、10月には無塩バターを仕入れることは不可能に。
ここ数年クリスマス時期にやっておりましたクッキーボックスの発送は、バターの都合がつかず、今年は見送ることになってしまいました(涙涙そして謝罪)。
 わずかに残っているバターはもう1グラムも無駄にできません。死ぬ前に食べたい10のものは何かと考えましたら(←そこまでか)、リンゴのお菓子ははずせない!!! 
というわけで、本日のお菓子は、Tarte aux Pommes(リンゴのタルト)であります。



 紅玉が出回る時期になると、真っ先に食べたくなる「タルト・オ・ポム」。
オーブンから出して、溶かしバターを刷毛塗りするときのあの瞬間。
部屋に広がるリンゴとバターがまじりあった甘やかでふくよかな香りは、なぜにあんなに人を幸せな気持ちにするのでしょう。
私には残念ながら子供がおりませんが、もしもいたならば、このタルトを「おかあやんの味」とよんでもらえるように、せっせとこしらえたんじゃないかと思ったりします。ま、でも作りすぎて嫌われそうな気もしなくもないですけど(あれ)。


バターのありがたみをひしひしと感じながら・・・。
復活を心から願いながら・・・。
タルトの甘酸っぱさにきゅっと目を細めるのでありました。