cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

Crema Catarana (クレマ・カタラーナ)

 どもどもご無沙汰しております。実は今月引っ越しをすることになりまして、冬眠モードが一変。えらいことやーとクルクルしています。片付け始めて3日。すでにぐったり。腰痛い。肩痛い(おいおい)。栄養ドリンクを念力で送ってください(涙)。


 写真は、「クレマ・カタラーナ」。スペイン・カタルニア地方で生まれたこのお菓子の別名は「聖ホセのクリーム」。3月19日の*1「父の日(ホセの日)」に食べる特別なお菓子なのだそうです。クレマ・カタラーナには、こんなお話があります。
 むかしむかし、ある司教様がカタルニアの修道院を訪れます。予定より遅く現れた司教様。シスターたちはおもてなしに追われます。調理場は大混乱。ついにはデザートを失敗してしまいます。急いで作り直すのですが時間がありません。。苦肉の策でコーンスターチを使ってプリンを固めることに。まだ湯気のたつデザートをテーブルへ運びます。スプーンを口に運んだ司教様は、思わず「熱い!」と叫びます。しかし、熱々のとろとろでコクのあるクリームはびっくりするほど美味しかったのです、司教様は大変喜ばれました。そんなわけで、クレマ・カタラーナは、「QUEMADA(ケマーダ=やけどした/焦げた)」ともよばれるのだとか。国境を越え、その美味しさは広がっていきます。フランスのクレーム・ブリュレは、クレマ・カタラーナが伝わったものだそうです。
  

 現在では、冷たくしていただくことも多い「クレマ・カタラーナ」。私も、凍りかけのひえひえ。セミフレッドのクレマ・カタラーナが大好きです。ふわりと漂うバニラ、レモン、シナモンの香り。甘くとろけるクリームに、疲れも吹き飛んでしまうのであります。

*1:「聖ホセの日」(聖ヨセフの日)=キリストの父であるホセ(ヨセフ)の誕生日