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cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

PETS DE NONNE (尼さんのおなら♪)


 映画「ジュリー&ジュリア」を観てきました。”1961年に出版され、アメリカの食卓にフランス料理の大旋風を巻き起こした料理本の著者ジュリア(メリル・ストリープ)と、その本を手に幸せをつかもうとする現代女性ジュリー(エイミー・アダムス)の2つの物語”(「[映画『ジュリー&ジュリア』 - シネマトゥデイより )。。。という紹介文から想像できるように、牛肉のシチュー、舌平目のムニエル、特大のロブスターと次々と登場するごちそうに」にため息。
 毎日料理をしていれば、調子のいい日も悪い日もある。ひっくり返すこともある、焦がすこともある。時に涙にくれ、八つ当たりし、絶望する。1年間に524のレシピをこなす間に、主役の女の子(エイミー・アダムス)は太り、だんなさんは毎夜胃薬のお世話になる。これはなかなかにつらい(苦笑)。
 でも、作り続けることができるのは、食べてくれる人がいるから。ほめてくれる人がいるから。成功したときに真っ先に浮かぶのはその人の顔。この映画でもパートナーは大きな役割を果たします。 
 料理人は決して一人では成長できない、食べ手の愛と犠牲(?)があればこそ。「今夜のメニューはなに?」。 そう聞かれるのが嬉しいから続けていける。日々の食卓は、そこに料理があるからではなく、それを囲む人がいるから輝く。そのことを忘れてはいけないなぁと思ったのでした。 



 さてさて、映画とは関係ないのですが、今日おやつは「Pets de Nonne」(ペ・ド・ノンヌ)。「尼さんのおなら」というユニークな名前のお菓子です。
 むかしむかし、フランス中西部・TOURAINEでのこと。尼僧さんがシュー生地をうっかり油の中に落としてできたまあるい物体。お砂糖をまぶしてみたらなんとおいしいことか。料理にはときどきこんな奇跡が起こるから楽しいですねぇ。タルトタタンといい、フランス人は失敗を成功にかえる天才かもしれません!?
 シュー生地がベースのPETS DE NONNE。中はしっとりとやわらか。大きな気泡が特徴です。揚げたそばから、お砂糖の上に転がして頬張ります。三分の二は空気だと思うといくらでもつまめてしまう自分がコワイです。別名「Soupirs de nonne(尼さんのため息)」。世界で一番甘く危険なため息であります。