cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

おせっかい歓迎

 ことの始まりは、シエナ2日目の夜、一つ下の階に住んでいるマッシモさんに会ったことから始まります。
「はじめまして。cipolinaです。エンマの家に昨日から住んでいます」と挨拶したところ、「うちには子供が3人いて、一番上の子がマッシモ・ピッコロ(ちっちゃいマッシモ)、二番目がうんちゃらかんちゃら3番目が・・・(早口でわからない)、おーいジュゼッピーナ」と奥さんも子供たちも呼んで賑やかに家族紹介。
 この話をエンマにしたところ、「さぁ明日から始まるわよ〜」と、覚悟しとけとばかりに私のお尻をバーンとたたく。。しかしこのときはまだわけがわかならかったわけで・・・。
 翌朝、部屋の雨戸(木戸?)をあけると、隣のベランダにおばあちゃんが登場。「チャオ、ベッラ。あたしはジュリア。」。
 おばあちゃんは90歳、娘さん(70歳)もすぐに顔をだし、ついでにそのとなりのおばさん(60歳くらい?)もでてきて、ベランダづたいに「日本人でしょ。知ってるわ。チャオチャオ、チャオチャオ」と大はしゃぎ。
「あたしたちはね、サンマルコ通りの三人娘ってよばれているの。覚えておいてね。ぎゃはは」。ひぇ〜、3人娘って・・・(絶句)。
 そして、その日の晩、アパートの2階で待ちかまえているノンナ(おばあちゃん)が一人。
「マッシモの母のジュゼッピーナよ。昨日会えなかったから待っていたの〜(注:マッシモさんは母親と奥さんが同じ名前らしい)」と両手でしっかり握手。熱意あふれる眼差しに負け「料理の勉強をしにきました」と情報を一つ追加してしまった私。あぁ、なんでそんなことをいっちゃったんだろう。
 それからというもの、朝は90歳と70歳のおばあちゃんが、帰宅時(6時から7時)には2階のマンマ・ジュゼッピーナがまっている。。
それぞれに、玄関掃除(?)、植木の水やり、ゴミ出しのついでなどなど、実にいいタイミングで出てくる。
そして「今日はどんな料理を習ったの?レシピ見せて、先生はどんな人。あらこの料理はトスカーナ料理じゃないわ。ところで日本の人は魚の頭食べるってほんと(?)etc」と質問攻め。
 エンマによると、「このへんは他に娯楽がないから、おせっかいさんばっかりなのよ〜」と笑う。プーリア生まれローマ育ちの彼女は、引っ越してきた頃大変だったらしい。 
 彼氏のMARIOも、セネーゼ(シエナ人)は、昔から顔が長いのが特徴とされているんだけど、実は耳も長いんだよね。(耳がいい→、うわさ好きと言う意味でいっているらしい)」と同調。日本人が同じアパートにいるというのは、格好の話題というわけなのだ。
 去年、ちょっぴりcattivo(高飛車)なフィオレンティーナのマンマと暮らしたフィレンツェ。ご近所さんともしゃべったことはない。だからこんなふうに接してくれる人たちがいるのは、戸惑う反面、とっても嬉しいこと。
 おせっかい大歓迎。ただし寝ぐせは直して出かけないと、本気でカーラー巻こうとしてくるんで要注意。あと、「アイメイク忘れたのか」というツッコミもきつい(アイラインをもっと大きく書けってことで・・)
 
   
 上の写真は、エンマが作ってくれた、ペペロナータ(ピーマンのオリーブ漬け)のパスタ。
 夕食は付かない契約だったし、学校でお腹一杯になって、ほんの一口しか食べられないのに、「少しでも食べなさい」と用意してくれていました。
 甘いものが大好きだと言ったら、日曜日に作ってくれたのが「リンゴのトルタ」。お代わりしたら、「いつも食べないこの子が食べてくれた」と顔をくしゃくしゃにして喜んでくれました(食が細いと勘違いされていた??)。本当に優しいマンマでした。
   
    

お知らせ

 高温洗濯機で丈の短くなった服と、たくさんのお菓子がつまったスーツケースを抱え、無事帰国しました。