森の国へようこそ(続き)
深い緑の森の中に突如あらわれたスイスの山小屋のようなこのホテル。
白い漆くいの壁に太い梁。吹き抜けのロビーには大きな暖炉が輝き、その柔らかな光を囲むように丸太の椅子が置かれています。
旅の疲れが一気にほどけ、急に空腹を覚えました。久々のフランス料理を前に胸が高鳴ります。
アミューズグール(前菜の前菜)の「生ハム入りチーズのムース」からスタートしたコースは全9皿。地元の旬の野菜や魚を使ったお料理はどれもおいしく、なおかつボリューム満点。以下、メニューを書いてみます。
- 生ハム入りチーズのムース、メロンソース添え
- 虹鱒のマリネ
- きのこの白ワイン煮と鴨肉
- 川魚と魚介類の取り合わせ、あさりのソース
- 伊予地鶏のガランティーヌ
- 鯵のグリル(松野町内産の野菜盛り合わせ)
- 和牛ひれ肉のグリエ 地元産ごぼう添え
- イベリコ豚 さつまいものピューレ
- 梨のコンポートとバニラアイス
平日の夜にもかかわらず、レストランはほぼ満席。
こんな山奥にあるのにすごいことだと感心していたら、実は町営のホテルだと教えられビックリ。独特のスタイルを確立させた松野町の人たちのセンスに脱帽です。
上高地の帝国ホテルをモデルにしたという内装もとてもシック。部屋は、洋室和室あわせて15室。同じ敷地内には、ロッジも10棟あるとのこと。アンティーク家具でまとめられた洋館風のロッジは人気が高く、なかなか予約がとれないといいます。次は早めに予約して、そちらに泊まってみたいと思いました。
夕食後、外に出ると、つり橋がライトアップされていて、ひときわ幻想的な雰囲気に。
はぁ〜、遠くにきたなぁ〜。ため息は、白い霧となってゆらゆらと空へすいこまれていきました。