cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

「おとぎの国マントヴァ」

   
 約2ヶ月にわたって書いてきました北イタリアの旅も、いよいよ大団円。マントヴァの町でお別れです。
 マントヴァは、運河に囲まれた中世の町。塩野七生さんの「ルネッサンスの女たち」にも登場するイザベッラ・デステの嫁ぎ先です。
 北イタリアの地方都市にルネッサンスの文化と芸術を呼び込んだイザベッラは、ここでは今でも憧れと尊敬をこめて、「La Principessa(お姫様)」と呼ばれています。
町の本屋で見かける絵本も「王女イザベッラ」ばかり。フェッラーラでも何度も聞かされたエステ家の「La bella Storia」(美しい歴史)は、実は血塗られた歴史でもあったりするのですが、中世の忘れ物のような石畳の道を歩いていると、イザベッラの味方をしたくなるから不思議です。
 写真は運河の外側から見た「マントヴァ」。おとぎの国は、水の上で陽炎のようにゆれて見えました。