cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

ミシュラン一つ星「Vecchio Ristro」

 今日は、アルプス地方のおいしいお話。
 北イタリアの「アオスタ」は、モンテビアンコとチェルビニア(マッターホルン)の中間にあり、ローマ時代から続く美しい町。今日はこの町の「Vecchio Ristro(ヴェッキオ・ビストロ)」というミシュランの一つ星で夕食です。
 「Ristro(リストロ)」は、この地方の方言で、レストランのこと。イタリア語の「リストランテ」とフランス語の「ビストロ」(仏語)が半分ずつ混じり合ってるところがおもしろいですね。
 トップの写真は、「Vecchio Ristro(ヴェッキオ・リストロ)」の入り口。やさしい笑顔の女性支配人が出迎えてくれました。漆喰の壁、飴色の梁、アルプスの古い農家のような温かな雰囲気のお店です。

     


 上の写真は、お店の看板料理の一つである、「冷製トマトとナスの前菜」。ナイフで半分に切ると、くりぬかれた身の中に、ナスのピューレがつまっています。上にはバジルのソース。夏野菜のおいしさがギュッと凝縮されたお皿です。

     

 二皿目は、オルツォ(大麦)やスペルト小麦(他にも何かあったような・・・)を使ったスープリゾット。中央の魚介のムースはコクがあり、スープと一緒に食べると口の中でとろけます。お米の代わりに使われた穀類はプツプツとした食感。穀類をこんな風に食べたことはなかったので、すごく新鮮に感じました。。
 メインには豚肉を柔らかく蒸したものをいただきました。そしてデザートは・・・
「ブドウのジュレ」です!!中はブドウの実。外は白ワイン。ブドウonブドウの大人のデザート。でもデコレーションはイタリアンっぽい色遣いで、乙女心(←何か文句ある?)をくすぐられました。

     

下の写真は、アオスタ名物の「GROLLA(グロッラ)」という器です。数カ所に飲み口がついたこの器は、コーヒーを入れるためのもの。食後に、グラッパ、レモンの皮、お砂糖を加えた熱いコーヒーをまわし飲みするのが、この地方の風習なのだとか。
 今回は夏だったので、アスティのドルチェワインで作った冷たいグラニタが入っていました。それもまたおいしかった〜。
 北イタリアの田舎料理は、どれもやさしい味つけ。アルプスの空気もスパイスの一つ。南イタリアびいきだった私も、北イタリアの魅力にハマってしまったようです。