cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

よそゆきのスコーンvs.田舎風スコーン

 最近、気になるスコーンのレシピを見つけました。私には、ここ数年作り続けているお気に入りのレシピがあるのですが、ひょっとしたらそれを上回るものになるかもしれません。夕食後、時間が空いたので、まずは試作品を作ってみることにしました。(前回の「スコーン」はhttp://d.hatena.ne.jp/cipolina/20050310
 お茶の時間はもちろん朝食代わりにもなるスコーンは、慣れると30分から40分で出来てしまう手軽なお菓子です。しかし本国イギリスでも、お店や家庭によってレシピはまちまちで、作り手の数だけスコーンの種類があると言われています。
 自分にとっての美味しいスコーンってなんだろう?それを見つけたくて、試行錯誤していたのは、10年以上も前のことです。その時出会ったのが「イギリスはおいしい」という林望さんの本でした。その中で、林さんは「オオカミのように口を開けた姿」(たしかオオカミのイラストもあったような・・・)とスコーンを表していて、それを読んだ瞬間、雲が晴れるようにはっきりとしたイメージが頭にうかびました。
以来、私のスコーン作りの定義は、「外はオオカミの口のように固く割れ、中はしっとりとやわらかい生地であること」。今日も「上手に口が開くかな」と、オーブンの前でジーッと見つめて待ちます。
 今回は「おいしい!生地」(小嶋ルミ著/文化出版局/ISBN:457920901X)という本を参考にしました。発酵バターや生クリームを使うところなど、フランス菓子のプロならではの組み立て。繊細な甘み、ふっくらとした食感は、理想に近いスコーンです。でも、コーンウォール地方のレシピを元に、クリームチーズを練り込んで作る今までのレシピも捨てがたい。「洗練されたよそゆきのスコーン」か。それとも「昔ながらの田舎風スコーン」か。またまた一人悩むことになりそうです。

イギリスはおいしい

イギリスはおいしい