cipolinaの甘い生活

お菓子ときどき旅

Baci di Dama (バチ・ディ・ダーマ)


 えー、バーチなのかバチなのか。読み方がわからなくなっちゃったんですけど・・・(汗)
本日のおやつ、Baci di Dama。チョコレートをサンドしたコロンとまあるいビスコッティは「貴婦人のキス」という名前。アモーレの国イタリアは、お菓子にも”愛”があふれています。そんな名前を付けられたら好きにならずにいられないです。キスですよキス。きゃっはー(赤面)。
Baci di Damaの誕生は19世紀。ピエモンテサヴォイア家の料理人が発案したものとも、ピエモンテ・トルトーナが発祥とも言われています。いずれにしろピエモンテ生まれであることは間違いないようです。
 材料は、粉、アーモンドプードル、お砂糖、バター(1:1:1:1 の割合)。真ん中にチョコレートを挟むというのが基本の作り方。しかし、ピエモンテ州南部ランゲ地方では、アーモンドの代わりに特産のヘーゼルナッツを使ったり、また別のところではチョコの代わりにアプリコットジャムをはさんだりと、同じ州の中でも作り方は少しずつ違うようです。
そんな情報をもとに、今回はアーモンドとヘーゼルナッツを半々にし、香りづけにバニラとラム酒を加えてみました。ロマンティックな名前に負けない豊かな風味。イタリア人だけではなく、わたしの心もメロメロであります。

 邪道ではありますが、イチゴチョコバージョンも作ってみました。投げキスしてみようと思います(あぶない)。

Biscotti San Pellegrino(ビスコッティ・サンペッレグリーノ)


前回のお月様の話から思い出したお菓子がありました。
本日のおやつは、Biscotti San Pellegrinoビスコッティ・サンペッレグリーノ)。
ミラノの北東約70キロにあるサン・ペッレグリーノ・テルメはイタリア有数の温泉保養地。
おみやげとして人気なのが、Mezza Lune(半月)の形をしたビスコッティ。1934年にBIGIO(ビージョ)というお菓子屋さんが売り出したのが始まりだそうで、ビスコッティ・サンペッレグリーノ、あるいは、Biscotti del BIGIO(ビージョのビスコッティ)とよばれているようです。
ビージョは家族経営のため、その作り方は門外不出とされていますが、ネット上にはレシピがあふれております(あれ)。こちらを参考に作りました→ココ
この中で気になるのが「ammoniaca X dolci」という材料。「エックス(X)」という文字が謎めいていますが、重炭酸アンモニウムのこと。イタリアのレシピを見ているとちょいちょい登場します。日本では、蕎麦ぼうろに使われているそうで、そう言われてみると軽くてサクサクした感じが似ているような気もします。


↑画像は、サンペレグリノ公式HPよりお借りしました
サンペレグリーノと言えばミネラルウォーター。最近は日本でも楽天で24本入り約1600円で買えると知ったら、イタリア人もさぞ驚くことでしょう(笑)
そんなことをつらつら思いながら、お月様の表面に、泡に見立てたワッフルシュガーを散らしたんですが・・・。
試食係は、ご丁寧に一個一個とってから食べとりました。いらんかったんかい(涙)。
イタリアのお月様はちょっと切ない味がいたしました。

Torta Caprese (トルタ・カプレーゼ)


 カプレーゼと聞くとトマトとモッツァレッラを想像してしまいますが・・・。お菓子にもカプレーゼがあることを、そっと主張したいと思います。
本日のおやつは、Torta Caprese (トルタ・カプレーゼ)。青の洞窟で知られる南イタリア・カプリ島のチョコレートケーキであります。
1920年代、アル・カポネの命を受けてカプリ島を訪れたギャングたちをもてなそうと、島の菓子職人がチョコレートケーキを用意することに。ところがです。粉を入れ忘れるというハプニング発生。Accidente!!(アッチデンテ=なんてこったい!)と言ったかどうかは分かりませんが、そこで開き直るのがイタリア人。作り直さずそのまま出してしまうんですな。あはは。
しかしこれが驚くほどおいしかったそうで、カポネご一行も大いに満足。
偶然から生まれた粉忘れのチョコレートケーキは、「トルタ・カプレーゼ」と名付けられ、大評判になったそうです。


イタリアを代表するドルチェとあって様々なレシピが存在します。多くはアーモンドパウダーを使っていますが、イタリアといえばアーモンドの産地。アマルフィの「Dolceria dell 'Antico Portico」のように、ローストしたアーモンドを用い、香りと食感を楽しむことを勧めているものもあります。せっかくなので私もローストアーモンドで。もちろん香り付けにカプリの特産品でもあるレモンの皮も忘れずに。卵は別立てか共立てかで意見が分かれるところですが今回は共立てで。最後に溶かしたビターチョコレートを加えしっとりと焼き上げます。

余談でありますが、カプリで見た月の美しさは私の中の忘れ得ぬ景色の一つであります。もしももう一度行くことができたなら、「HOTEL LUNA(月のホテル)」というところに泊まってみたい。飾りのレモンを切りながらあの日の月を思うのでした(遠い目)。
 

 

Torta Primavera (トルタ・プリマヴェーラ)


 妄想イタリア旅、続いております。お菓子の文献をあたっていると次から次に食べたいものがでてきて嬉しいやら困ったやらで。。。おなかグーグーさせながら読んでいます。
本日のおやつは、「Torta Primavera (トルタ・プリマヴェーラ)」。その名も「春のケーキ」。この名のついたお菓子は地方によってさまざまで、華やかなものあり、砂糖菓子でデコレーションしたものありと凝ったものが多い中、一番食べてみたいと思ったのはシンプルなタルトでした↑。
ミラノの北、ロンバルディアヴァレーゼにある「BUOSI」というお菓子屋さんで作られているという*1「Torta Primavera (トルタ・プリマヴェーラ)」。
タルト生地は「Pasta Frolla(パスタフロッラ)」。底にアプリコットのジャムを塗り、半割にしたアプリコットを敷き詰めます。その上に、「Pasta Margherita(パスタマルゲリータ)」という生地を流し込んでオーブンへ。
マルゲリータは、ジェノワーズに似ていますが、イタリア版は粉に片栗粉を加えるのが特徴。今回はアーモンド粉も入っているので、さっくり&しっとりした生地に仕上がりました。



 アプリコットは春の味?
一口食べれば、花開くような甘酸っぱさ。
18cm型だし深さもあるし食べきれるかしらんという心配は無用でありました。
ダイエット中のはずのワタシ&試食係、モリモリ食べて二日で完食(ぎゃ)。
イタリアの春は、危険なほどおいしいのでありました。

Brutti e Buoni (ブルッティ・エ・ブオーニ)


 今年こそイタリアに行こうと思いながら月日は流れ。。。最後に行ったのはいつだったか。時間はあるけどお金がない(ひゅるる)。せめてお菓子でも食べて彼の地を思い浮かべる日々であります(遠い目)。
 本日のおやつは、「Brutti e Buoni (ブルッティ・エ・ブオーニ)」。直訳すると「不細工でおいしい」。略して「ぶさおいしい」というあんまりな名前。(苦笑)。しかし、見た目のゴツゴツ感からは想像できないほど、サクっとした口当たり、口の中ですっととけてしまうような繊細さ。そうよそうよ。人じゃなかった、クッキーは見た目じゃないのよ。「ぶさおいしい」という名がなにやら愛おしく感じられてしまうのであります。
 1878年、スイスとの国境にほど近いロンバルディア州ガヴィラーテという小さな町のパスティッチェリア「Veniani(ヴェニアーニ)」が考案したという「ブルッティ・エ・ブオーニ」。メレンゲに砕いたアーモンドやヘーゼルナッツを合わせ、鍋で炊きあげた後、オーブンで焼くという作り方。材料の準備が整っていれば、オーブンに入れるまでの所要時間は10分ほど。不細工でおいしいだけではなく、「簡単に作れる」とあって、ほかのお店も次々と作り出し、各地へと広まっていったそうです
 実はトスカーナにも「Brutti ma Buoni 」(不細工だけどおいしい)というE(=and)とMa(=but)の一字違いのクッキーがあります。見かけもそっくり。味もそっくり。ただ、ロンバルディアは香り付けがバニラなのに対し、トスカーナバージョンはシナモンやコリアンダーなど複数のスパイスが入るのが違いでしょうか。私はデザートワインに詳しくないのですが、ちょっと甘めのVIN SANTO(ヴィン・サント)なんかと合わせるとおいしいようです。
 イタリア、お菓子で巡る旅、これから少しずつ進めていきたいと思います。



追記:し、しかしまたバター不足の波が・・(目眩)

Canestrelli (カネストレッリ)


風が強く吹いています。
海が近い我が家は、ここ数日、夜になるとひゅるひゅるとうなる風の音で眠れないほど。と言いたいところですがぐっすりです(あれ)。
 今日のおやつは、マーガレット型のクッキー「カネストレッリ」。イタリア・ジェノバが発祥の地ですが、ジェノバのみならずイタリア中で愛されているお菓子。スーパーでも気軽に買うことができます。かつて短期留学していた折、ホストファミリーのテーブルにいつもこのクッキーがあり、朝食代わりにポリポリと食べていたのを思い出します。
カネストレッリは、「小さな籠」という意味。昔々は中心をくぼませて焼いていたのだとか。それがいつしか現在のマーガレット型になったようです。
少量の重曹を加え、ホロリと崩れるような生地に仕立てるカネストレッリ。花の真ん中に穴をあけることで、いっそうもろく崩れやすくなるようで、そのやさしい口溶けが私はとても好きです。
ほんのり香るレモンの香り。春の予感に意味もなくそわそわするこの頃であります。

Tarte au fromage et aux cerises à l'Alsacienne (アルザス風サワーチェリーチーズケーキ)


フロマージュブランが安く手に入りまして、いやもうどうしてくれよ〜。
と悩んだ結果、チーズケーキを焼くことにいたしました。
アルザス風チーズケーキ。フロマージュブランを使っているので割とあっさりした感じで、カロリーもちょっと控えめ。甘酸っぱいサワーチェーがアクセントになっております。タルト台は刻んだアーモンドを混ぜ込みザクザクとした食感に。そして深めに焼きこみました。



 一番の特徴は、タルトの高さ。普段タルトを作るときは、左の2.5センチ高を使っていますが、本日は右の5センチ高のものを使いました。チーズケーキは、どーんと迫力がある方がおいしそうな気がするんですよねぇ (私だけ?)。



 先日、姉と慕う友から、すてきなお皿をいただきました。 
赤ずきんちゃんが、か、か、かわいすぎるんですけど!!
幸いオオカミには追いかけられてないようです(ほ)。
バスケットの中にはどんなお菓子が入ってるのかと想像しながら。。。
友は今ごろ何しとるかなと思いながら。。。
エダムチーズサブレと(長方形)、ヘーゼルナッツのヴィエノワ(丸)をぽりぽり。